疲れているときに、運動をすると余計に疲れてしまうと思いがちですよね?
ところが、日常生活での疲れ対策としてオススメなのが、「軽い運動」をすることなんです。
毎日少しずつ「軽い運動」をすることは、疲れを取るのに有効なだけでなく、疲れにくい身体を作るのにも役立つんです。
「軽い運動」で疲れが取れる仕組み
運動をして身体に負担がかかると、疲労の原因物質FF(ファティーグ・ファクター[疲労因子])が発生します。そして、それに合わせて疲労回復物質であるFR(ァティーグ・リカバー・ファクター[疲労回復因子])も生まれています。
そして、「軽い運動」の場合は、疲労物質FFの数はある程度までしか増えません。数時間以内に減少し、疲労回復物質FRの方が多い状態になります。
つまり、「疲れさせる物質<疲労回復させる物質」という状態になります。そうなると、「疲れ」で傷ついた細胞の修復が進んで「疲れが取れる」わけです。
ですから、疲れているときは、むしろ軽く運動する方が、疲れが取れていきます。
また、運動によって血行も良くなるため疲労物質FFの元になる細胞の老廃物の排出が活発になります。こういう仕組みで「疲れ」から回復していきます。
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疲労回復物質FRを出すには、逆に疲労物質FFも必要!
疲労回復物質FRは、疲労物質FFがないと生まれてきません。あくまでも、セットで発生する物質なんです。
ですから、ふだんから「軽い運動」をすることで疲労物質FFを適度に発生させ、疲労回復物質FRを誘発させておくと、耐性がつき、急なストレスで疲労物質FFが発生した時でも疲労回復物質FRが素早く反応するようになりますので、疲れにくくなります。
ですから、適度な「軽い運動」は疲れを取る・疲れにくい体を作るために効果的な方法になるのです。
軽い運動の「軽い」ってどのくらい?
ただ、運動と言っても、ハードな運動はかえって逆効果です。
あくまでも「軽い運動」が疲れを取るのには有効です。ウォーキングやスロージョギング、ストレッチなど身体への負担が少なく、無理なく続けられそうなものがオススメです。
体力や年齢など、それぞれで「軽い」のラインは微妙に変わってきますが、「疲れさせる物質>疲労回復させる物質」とならないように気を付けましょう。
運動した翌日の朝に、痛みやだるさが残ってたら、ご自分の身体にとっては過度な運動をしたと判断できます。
「疲れているから運動しない」のではなく、むしろ「運動することで疲れを取る」というのが、疲れをためない・疲れを取るためには有効だと意識して生活してみてください。
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